VME・Compact PCIに続く産業界の規格としてAdvanced TCA が開発された。われわれは、Advanced TCAを用いた、次世代のデータ収集システムを提唱している。

Advanced TCAはVME(6U × 160mm)より一回り大きな8U × 260mmのボードサイズの規格であるが、もっとも特徴的なのはAdvanced TCAがシリアルバックプレーンを持ち、モジュール間を1対1のシリアルラインで結んでいることである。 Dual star 結合のバックプレーンを用いた場合、中央1枚のモジュールから12枚のボード各々にシリアルラインが用意されている。このシリアルラインには、Ethernetをはじめとしたさまざまなプロトコルを、通すことができる。そこで、われわれは、トリガー信号と読み出しデータをバックプレーン上に通すことにより、Advanced TCAを、素粒子原子核実験に用いることを提唱する。現在開発中のシステムについて、その概要を報告する。