Abstract :
液体アルゴンTPC検出器は優れた粒子識別能力を持ち、大型化が比較的 容易であることから、次世代のニュートリノ・核子崩壊実験や暗黒物質探索 のための検出器として注目されている。 KEKニュートリノグループでも、2008年より次世代ニュートリノ・核子崩壊検出 器にむけた液体アルゴンTPC検出器の開発に取り組んでいる。 2009年には容量約10Lの検出器を製作し、日本では初めて2相式TPCとして 宇宙線信号の検出に成功した。2010年秋には容量約250Lの検出器を製作し、 J-PARC K1.1BRビームラインにおいて荷電粒子を用いた特性評価試験を行った。 本講演では、これらの開発の現状およびビームテストの結果について報告する。