第4回目を迎えることになった測定器開発優秀修士論文賞、今年度も14編の修士論文が、全国から集まった。毎年のことながらいずれも研究の内容・論文としての完成度ともに高いレベルで、我が国の大学院修士課程における測定器技術に対する高い意識が伝わって、審査委員一同大変頼もしい思いであった。
14編の内訳は、分野別には素粒子6、原子核5、宇宙2、原子物理1となっており、宇宙からの応募は例年と比較すれば少なかった。研究対象となった技術内容における分類では、半導体検出器4、ガス検出器2、シンチレータ4、光センサー1、検出器複合システム3となり、シンチレータ関連の研究が例年に比べ多かった印象である。
選考は、素粒子、原子核、宇宙線各分野のコミュニティより推薦いただいた委員を含む合計10名の選考委員(†)により、例年通り2段階で行われた。2月末の締め切り後一月かけて、まず6編の候補論文に絞り込んだ。その後3週間をかけて、全委員がこの6編について改めて採点を行い、各委員が3編の候補論文を挙げた。最終的には4月23日に選考委員会を開催し、委員会としての最優秀論文2編を選考した。
その結果本年は以下の論文に測定器開発優秀修士論文賞を授けることとなった。
測定器開発優秀修士論文賞 選考委員長 幅淳二 |