原理と信号

原理

○ TPC(Time Projection Chamber)電離電子を電場によりドリフトさせ電気信号として読みだす
  ー読み出し位置+ドリフト時間による3D再構成

○ 優れた飛跡再構成能力
  ー粒子識別
  ーエネルギー分解能

○ 物理によっては、10万トン液体アルゴン検出器で50万トン水検出器に匹敵する物理感度を達成可能。

○ 非常に高純度 < 0.1 ppbの液体アルゴンが必要
  ー市販の液体アルゴンの純度 〜1ppm


液体アルゴン 密度: 1.4 g/cm3

       沸点: -189℃


検出器概念

期待される物理信号(シュミレーション)


p → eπ0 陽子崩壊   

 

Vμ電荷カレント事象

 

 

Ve電荷カレント事象

 

 

 


  p → Kν 陽子崩壊
  荷電K中間子 の直接検出

ドリフト信号の減衰

•液体アルゴン中の不純物により、電離電子が吸収
–Electronegative: 酸素等
–電子の寿命 は不純物濃度に反比例
–0.3ms@1ppb

•電子のドリフト速度
–気体アルゴンに比べ遅い
–電場とともに増加
–1 m/ms @ 300V/cm
–2 m/ms @ 1 kV/cm

•10cmドリフトさせるには
–1kV/cmの電場 → 10 kV HV
–ドリフト時間: 50μs →純度 6ppb

•20m ドリフトさせるには
–1kV/cmの電場 →2MV
–ドリフト時間: 10ms →純度 30 ppt

•高純度および高電場の達成
–検出器開発の最大の課題


(2012.2.8 測定器開発室セミナー資料より)

最終更新日: 04/03/2012