
21世紀をむかえ、幸いにも日本の素粒子物理学は極めて順調なすべり出しをしております。世界最高性能の加速器にバックアップされたBファクトリ-による豊富なheavy flavorの物理、SK/K2K/KamLand等によるニュ-トリノ物理の画期的成果など、いまや我が国が名実ともに素粒子物理研究の大きな極となっている事は間違いはありません。しかしふと立ち止まって、我が手の内をみますと、そこにあったのは、外国から学んで後20年近く使い込んできたにすぎない測定器技術と、世界に誇る超優良日本企業が製造するセンサ-があるばかりでした。一方ヨ-ロッパにおいては、10余年の歳月とエネルギ-をLHCとその測定器システムの建設に注ぎ、そこで開発されてきた膨大な技術が着々と蓄積されてきているようです。 |

Junji Haba
Project Leader |