LiqAr : 液体アルゴン検出器
液体アルゴンTPC検出器は優れた粒子識別能力を持ち、大型化が比較的容易であることから、次世代のニュートリノ・核子崩壊実験や暗黒物質探索のための検出器として注目されている。
2008年より次世代ニュートリノ・核子崩壊検出器にむけた液体アルゴンTPC検出器の開発に取り組んでおり、 2009年には容量約10Lの検出器を製作し、日本では初めて2相式TPCとして宇宙線信号の検出に成功した。2010年秋には容量約250Lの検出器を製作し、 J-PARC K1.1BRビームラインにおいて荷電粒子を用いた特性評価試験を行った。
今後は液体アルゴン純度改善、長期安定運用の確立、CW高電圧装置の開発、2相式読み出し素子の開発研究など個々のR&Dを進めて、液体アルゴンTPCを使った超大型検出器の開発を目指している。
[図1] 250L液体アルゴンTPC検出器の概念図。
低温容器の中に40×40×80cmのTPCが挿入されている。 2010年10月にJ-PARC K1.1BRビームラインにおいて荷電粒子を使ったビームテストを行った。
[図2] TPCの拡大図。
底面に、ワイヤを貼ったカソード、上部にワイヤアノードグリッドと読み出しアノード(ストリップ) を見ることができる。また、カソードの下にはトリガー用のPMTが2つ取りつけてある。
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