測定器開発室について

 
 
 
 
 
 

 

SOI : SOI技術による究極検出器

SOI(Silicon-On-Insulator)とは、高性能プロセッサーや電波時計等で使われはじめた新世代半導体技術です。この技術を応用した高性能の半導体素粒子検出器の開発も進められています。通常のSOI回路では上部の薄いシリコン層のみが利用されますが、構造体となる下部シリコン層を半導体センサーとして利用することで、信号読み出し回路と一体化された合理的な検出器が実現できます。これにより高い精度の素粒子・X線検出器を開発することができそうです。

図1はこの検出器の概念図です。クリックするとムービー画像が現れます。


[図1] SOIピクセル検出器の概念図。センサー部(下部Si)を通り抜けた放射線(荷電粒子)は、 その軌跡に沿って多くの電子―ホール対を作ります。こうして発生したホールは垂直な 電場に沿ってドリフトし、p+センサー端子に集められます。集められた電荷は、上側 のシリコンに設けられたピクセル内回路により増幅や蓄積が行われ、その後各ピクセ ルから信号が読み出されます。

[図2] SOIピクセル検出器で放射線を検出しているイメージ。

 

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